土地所有者(毎年1月1日時点)にかかる『固定資産税』は、
空き家の所有者にも支払い義務があります。
空き家は全国的に増えていますので、
両親や親族などから「空き家を相続した」「相続予定だ」
という方も多いのではないでしょうか?
空き家の固定資産税は、一歩間違えれば何倍にも膨れ上がる
可能性があります。
知識不足で納税時に困ることなどがないよう、
『固定資産税を減免させる方法』についてしっかりと
確認しておきましょう。
要注意!空き家の固定資産税が6倍になる可能性も!
空き家を所有することになったら、まず早いうちに
『固定資産税の税率』を確認しておきましょう。
固定資産税は一律にかかるものではありません。
例えば『住宅のない空き地』と『住宅のある空き家』では
税率が異なります。
基本的に空き地の場合は『課税標準額×1.4%』となりますが、
空き家の場合はその規模によって『課税標準額×1/6×1.4%』
または『課税標準額×1/3×1.4%』という具合に、
空き家の方が有利なものとなっています。
これは『住宅地の特例』という優遇処置で、多くの空き家が
この恩恵を受けています。
ところが平成27年に制定された『空き家対策特別措置法』に
よって、今まで減免されてきた空き家が、
この恩恵を受けられなくなる可能性がでてきました。
優遇されていた面がそっくり無くなりますので、
固定資産税は最大で6倍に膨れ上がることになります。
現時点でどのような税率になっているのか?
また、減免がなくなるような事態になっていないか?
早めに確認して納税に備えておきましょう。
減免のポイントは空き家の状態と周囲への影響
『空き家対策特別措置法』の対象となるのは、『特定空き家』に
指定された場合のみです。
つまり、特定空き家に指定されなければ減免を受け続けることが
できるというわけです。
その減免を受けるためのポイントは大きく2つあります。
それは、『空き家の状態と周辺への影響』です。
空き家の状態はどうか?
空き家の状態としては、古くなって倒壊の恐れがある場合や、
門などが壊れていて危険な場合、落書きやゴミなどがあって
景観を損なうような状態にある場合などが挙げられます。
長く人が住んでいないとこのような状態になる可能性は高いので、
こまめにメンテナンスをする必要があります。
周囲への影響はどうか?
- ゴミなどを放置したことで周囲に悪臭が漂っている場合
- 放置されたペットが衛生面で周辺地域に有害となっている場合
- 立木が通路妨害となっていて危険である場合
- 不法侵入などで治安に悪影響を及ぼしている場合
上記のように、周囲への影響を考える必要があります。
このような事態に陥らないためには、空き家の状態を
まめに確認し、必要な対策を講じなければなりません。
しかし、どちらのポイントに関しても減免を受け続けるためには
時間と手間がかかり、状況に応じて修繕費なども必要になってきます。
まだ新しい建物であれば少ない費用での維持も可能ですが、
それなりの年数が経過していると費用も大きな額が必要です。
『特定空き家』に指定するかどうかの細かな判断は自治体に
ゆだねられるところもありますが、現在の状況を鑑みると
甘い判定は期待出来そうにありません。
空き家をそのまま維持するしか減免の方法はないのでしょうか?
空き家を活用して固定資産税を減免する方法
空き家の固定資産税の減免策として有効的な手段は、
実はもう1つあります。
それは、『賃貸物件』にすることです。
居住用賃貸にして貸し出せば『小規模住宅用地』として
減免させることが可能になるからです。
同じ減免方法でも、そのまま維持するだけの方法では
出費がかさむ一方ですが、賃貸にすれば収益が発生します。
しかも元々の建物を活用するので投資額は少なく抑える
ことができるうえに、人が住むことで建物の維持が楽になります。
もちろん空き家のままにせず、更地にする・コンビニなどの
事業を始めて活用するといった方法もありますし、
分かりやすく『売却してしまう』という選択肢もあります。
どう選択するのが得策なのか?まずは信頼のできる土地活用
業者などに相談してみることをオススメします。
「土地活用はしたいけど失敗だけはしたくない!」 初めて土地活用をお考えの方の多くが、このような不安を持っています。
では、土地活用初心者の方が安心して収益を出すためにはどうすればよいのでしょうか?次のページでご紹介します。